BLOG
お役立ちBLOG
就労系ビザ
2025/7/15
高度人材ポイント制度で優秀な外国人材を確保する実践的方法
皆さん、こんにちは。未来扶桑行政書士事務所 行政書士の樋口裕昭です。
外国人材の採用を検討される企業から「優秀な人材を安定的に確保したい」「技術・人文知識・国際業務よりも有利な制度はないか」といったご相談をいただくことが増えています。
そのような場合によくご紹介するのが「高度人材ポイント制度」です。この制度を活用することで、より優秀な外国人材を確保し、長期的な雇用関係を築くことができる可能性があります。
ただし、制度上の「高度人材」と実際の即戦力には必ずしも直結しない現実もあり、企業側の理解と適切な支援体制が成功の鍵となることが一般的です。
今回は、高度人材ポイント制度の活用方法と、採用成功のための実践的なポイントをお伝えできればと思います。

高度人材ポイント制度の基本
制度の概要と対象分野
高度人材ポイント制度は、学歴・職歴・年収等をポイント化し、70点以上で「高度専門職」の在留資格を取得できる制度です。
対象となる3つの分野
高度学術研究活動(高度専門職1号イ)
大学教授、研究者等の学術研究活動
研究機関での高度な研究業務
高度専門・技術活動(高度専門職1号ロ)
技術・人文知識・国際業務に該当する活動
より高いポイントが求められる専門的業務
高度経営・管理活動(高度専門職1号ハ)
企業経営や管理業務
経営管理の上位版的な位置づけ
技術・人文知識・国際業務との主な違い
在留期間の優遇 技人国が通常1年から3年であるのに対し、高度専門職は5年の在留期間が付与されることが一般的です。
配偶者の就労許可 高度人材の配偶者は、学歴・職歴要件を満たせば就労が可能となります。
親の帯同許可 一定条件下で、高度人材本人または配偶者の親の帯同が認められる場合があります。
永住許可要件の緩和 通常10年の居住要件が、高度専門職では3年(80点以上の場合は1年)に短縮されます。
家事使用人の雇用 一定の条件を満たせば、家事使用人の雇用が認められる場合があります。
ポイント計算の実践
基本的なポイント構成
高度専門職1号ロ(専門・技術活動)の場合のポイント例をご紹介いたします。
学歴によるポイント
博士号(日本):30点
博士号(外国):30点
修士号(日本):20点
修士号(外国):20点
学士号(日本):10点
学士号(外国):10点
職歴によるポイント
10年以上:20点
7年以上10年未満:15点
5年以上7年未満:10点
3年以上5年未満:5点
年収によるポイント
1,000万円以上:40点
900万円以上1,000万円未満:35点
800万円以上900万円未満:30点
700万円以上800万円未満:25点
600万円以上700万円未満:20点
500万円以上600万円未満:15点
400万円以上500万円未満:10点
70点突破の典型パターン
パターン1:修士号+中堅経験者
修士号(外国):20点
職歴5年:10点
年収600万円:20点
年齢(25-29歳):15点
日本語能力試験N1:15点
合計:80点
パターン2:学士号+高年収
学士号(外国):10点
職歴3年:5点
年収800万円:30点
年齢(30-34歳):10点
日本語能力試験N1:15点
合計:70点
パターン3:博士号+若手研究者
博士号(外国):30点
職歴3年:5点
年収500万円:15点
年齢(25-29歳):15点
日本語能力試験N1:15点
合計:80点
採用成功のための現実的視点
「高度人材」の実態を理解する
先日、東京外国人材採用ナビセンターを訪問させていただく機会がありました。そこで改めて実感したのは、制度上の「高度人材」と企業が期待する「即戦力」には、必ずしも直接的な関係がないということです。
日本語能力の現実 高度人材の認定を受けていても、日本語能力には大きなばらつきがあることが一般的です。ポイント制度では日本語能力は加点要素であり、必須要件ではないためです。業務上高度な日本語コミュニケーションが必要な場合は、事前の確認が重要となります。
人間性は千差万別 高度人材だからといって、人間的に優れているわけではありません。これは日本人の大卒・院卒採用と全く同じで、学歴や職歴が高くても、企業文化への適応や同僚との協調性については個人差が大きいものです。
額面と中身の見極め 履歴書上の経歴と実際の能力・適性を正確に見極めることが、採用成功の大きな要因となります。技術面での能力だけでなく、企業への定着可能性も含めた総合的な判断が求められることが一般的です。
日本人新卒採用との共通課題
外国人雇用ナビセンターでの相談事例を見ていても、高度人材の定着に関する課題は、日本人新卒者の定着課題と非常に似ている部分があります。
定着のための要素
企業文化や職場環境への適応支援
キャリアパスの明確化
適切な研修・教育体制の整備
言語面でのサポート体制
企業側に求められる視点 単に「優秀な外国人材」を採用するのではなく、「自社に適した人材を育成・定着させる」という長期的な視点が重要とされています。
東京外国人材採用ナビセンターの活用価値
単なる人材紹介を超えたサポート
東京外国人材採用ナビセンターの素晴らしい点は、単純な雇用紹介にとどまらない包括的な支援を提供していることです。
企業向けサポート
外国人雇用に関する法的要件の説明
雇用後の労務管理相談
多文化共生の職場づくりアドバイス
定着支援のための実践的指導
外国人材向けサポート
キャリア相談
日本の労働慣行に関する説明
職場でのコミュニケーション支援
生活面でのサポート情報提供
双方に対する専門的相談 専門知識を持ったグローバルキャリアナビゲーター等の専門家が、企業と外国人材双方の課題に対して具体的なアドバイスを提供してくれます。
活用のメリット
採用前の課題整理 自社にとって本当に必要な人材像を明確化し、適切な採用戦略を立てることができます。
採用後の定着支援 雇用後に生じがちな課題について、予防策や解決策を専門家と相談できます。
継続的なフォロー 一度の相談で終わりではなく、継続的な関係を築けるため、長期的な雇用成功につながりやすいとされています。
申請戦略と定着支援
効果的な申請準備
ポイント最適化戦略 現在の学歴・職歴・年収等から最適なポイント構成を検討し、70点確実突破を目指すことをおすすめいたします。
必要書類の準備
学位証明書の適切な翻訳・認証
職歴証明書の詳細な内容確認
年収を証明する書類の整備
企業側の受入体制整備 高度人材のメリットを最大化するため、配偶者の就労や生活面での支援体制も含めた包括的な受入準備が効果的です。
採用成功のための実践的対策
面接時の重点確認事項
日本語でのコミュニケーション能力
企業文化への適応可能性
長期勤務への意欲と計画
技術面での具体的な能力確認
入社後の定着支援策
言語面でのサポート体制
メンター制度の導入
文化的背景への理解と配慮
キャリア開発機会の提供
継続的な関係構築 東京外国人材採用ナビセンター等の外部専門機関との連携により、問題の早期発見と解決を図ることも一つの方法です。
専門家サポートの活用
高度人材ポイント制度の活用について、「自社の場合、何点取れるのか分からない」「申請書類の準備が複雑で不安」「採用後の定着が心配」といったお悩みをお聞きすることがあります。
専門家によるサポートでは、例えば以下のような形で包括的な支援を提供できる場合があります。
ポイント制度活用コンサルティング
個別ケースでのポイント計算と最適化提案
必要書類の準備と翻訳・認証手続き
申請戦略の立案と実行支援
採用戦略の総合的サポート
企業のニーズに適した人材要件の明確化
面接での確認ポイントのアドバイス
東京外国人材採用ナビセンター等との連携調整
継続的な雇用管理支援
入社後の在留資格管理
更新・変更申請時のサポート
永住申請への戦略的準備
このような専門的なサポートにより、制度活用から採用、定着まで一貫した成功につなげることができます。
まとめ
高度人材ポイント制度は、優秀な外国人材の確保と長期雇用において大きなメリットを提供する制度です。ただし、制度上の「高度人材」と実際の即戦力は必ずしも一致しないという現実も理解しておく必要があります。
重要なのは、ポイント制度の仕組みを正しく理解した上で、自社に適した人材の見極めと、採用後の定着支援まで含めた総合的な戦略を立てることです。
東京外国人材採用ナビセンターのような専門機関の活用により、企業と外国人材双方にとって成功する雇用関係を築くことができるのではないでしょうか。制度の活用から人材の定着まで、長期的な視点での取り組みをおすすめいたします。
この記事についてご質問やご感想がございましたら、お気軽にお問い合わせフォームからお聞かせください。皆様からのご意見は、今後のコンテンツ作りの参考にさせていただいております。特に「うちの会社の場合、何点取れる?」「具体的な採用戦略について相談したい」といったリクエストも大歓迎です。
無断転載・配布を禁じます。
一覧に戻る →