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制度・動向

2025/5/27

在留資格の種類と選び方

皆さん、こんにちは。未来扶桑行政書士事務所 行政書士の樋口裕昭です。今回は「在留資格」について分かりやすく解説します。日本に来られる外国人の方や、外国人を雇用したい企業の方にとって役立つ情報をお届けします。

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  「在留資格の基本を判りやすく説明!」

1. 在留資格とは?

在留資格とは、外国人が日本に在留する際に、行うことのできる活動や、身分・地位に応じて認められる資格のことです。

一般的には「ビザ」と呼ばれることもありますが、厳密には「ビザ(査証)」と「在留資格」は異なります。ビザは、日本への入国に先立って日本大使館・総領事館などが発給するもので、在留資格は、日本でどのような活動ができるかなどを定めるものです。

日本で何をするか、どのような身分・家族関係があるかによって、申請すべき在留資格が異なりますので注意が必要です。例えば:

  • 仕事をする方は、仕事内容に合った就労の在留資格

  • 勉強をする方は「留学」

  • 日本人の配偶者として生活する方は「日本人の配偶者等」

このように、日本での活動内容や身分・地位に合わせて、適切な在留資格を申請することが大切です。

2. 主な在留資格の種類

1. 就労ビザ(仕事をするための資格)

日本で働く場合、職種や専門性によって次のような在留資格があります:

  • 高度専門職:高度な専門的能力を持つ方に向けた資格です。学歴・職歴・年収などを評価する高度人材ポイント制などにより審査され、さまざまな優遇措置があります。「高度専門職1号」と、一定の要件を満たした方が移行できる「高度専門職2号」があります。

  • 技術・人文知識・国際業務:エンジニア、通訳、デザイナーなど、専門的な仕事をする方に向けた資格です。仕事内容が資格の対象となることに加え、学歴や実務経験などの要件を満たす必要があります。大学や日本の専門学校で学んだ内容と仕事との関連性が確認される場合もありますが、学歴だけでなく、一定の実務経験などによって要件を満たす場合もあります。

  • 特定技能:介護、建設、外食業など、人手不足が深刻な特定の産業分野で働く方に向けた資格です。特定技能1号と2号では、対象分野や求められる技能水準が異なります。2026年10月時点で、分野別運用方針上の対象は1号が19分野、2号が11分野ですが、新たな分野の受入れ開始時期や試験の実施状況は個別に確認する必要があります。1号では原則として技能試験と日本語試験への合格が必要ですが、技能実習2号を良好に修了した方は、移行する分野などの条件に応じて試験が免除される場合があります。

  • 技能実習:日本の技能・技術・知識を修得し、母国の経済発展に役立てることを目的とした資格です。所定の要件を満たして段階的に移行することで、最長5年間の実習が可能です。なお、技能実習に代わる育成就労制度への移行が予定されているため、今後の受入れを検討する際は制度の移行時期や取扱いも確認しましょう。

2. 留学ビザ(勉強するための資格)

  • 留学は、大学、専門学校、日本語学校などで学ぶ方に向けた資格です。

    留学の在留資格だけで、自由に働けるわけではありません。資格外活動許可を受けた場合、通常はすべての勤務先を合計して週28時間以内のアルバイトが認められます。学校の学則で定められた長期休業期間中は、1日8時間以内の取扱いになります。

    ただし、資格外活動許可があっても、風俗営業等が営まれている営業所での仕事などは認められません。学業を継続しながら、許可された範囲で働くことが必要です。

3. 家族関係の資格

  • 日本人の配偶者等:日本人の配偶者、日本人の子として生まれた方、日本人の特別養子などが対象となる資格です。

  • 永住者の配偶者等:永住者・特別永住者の配偶者や、永住者等の子として日本で生まれ、その後も引き続き日本に在留している方などが対象となる資格です。

  • 家族滞在:「技術・人文知識・国際業務」「留学」など、対象となる在留資格を持つ方の扶養を受ける配偶者や子が対象です。すべての就労の在留資格で家族を呼び寄せられるわけではなく、例えば「特定技能1号」や「技能実習」は、家族滞在の対象となりません。

結婚や家族関係があるだけで、在留資格が自動的に認められるわけではありません。家族関係に加え、生活状況や扶養の実態など、申請する資格に応じた条件が審査されます。

4. その他の資格

  • 永住者:永住許可の要件を満たし、許可を受けた方の資格です。在留期間の制限なく日本に居住でき、在留資格による就労活動の制限もありません。ただし、長く住んでいるだけで自動的に認められるものではありません。

  • 定住者:一定の日系人や、人道的な理由などにより、個別に居住を認められた方に向けた資格です。対象となる範囲や条件は、それぞれの事情によって異なります。

  • 特定活動:ワーキングホリデー、一定のインターンシップなど、法務大臣が個々の外国人について指定する活動を行うための資格です。就労できるかどうかや活動の範囲は、指定された内容によって異なります。

3. 自分に合った在留資格の選び方

適切な在留資格を選ぶには、以下のポイントが重要です:

1. 日本での活動内容を明確にする

  • 仕事をするのか

  • 勉強をするのか

  • 家族と一緒に住むのか

日本で何をしたいかをはっきりさせることが第一歩です。

仕事をする場合は、職種名だけでなく、実際に担当する業務の内容まで確認しましょう。同じ会社で働く場合でも、仕事内容によって適した在留資格が異なることがあります。

2. 資格の条件を確認する

それぞれの在留資格には、特定の条件があります。例えば:

  • 「技術・人文知識・国際業務」は、仕事内容に加えて、学歴・実務経験・報酬などの要件を確認する

  • 「特定技能1号」は、対象分野や業務、技能・日本語の試験、試験免除の条件などを確認する

  • 「家族滞在」は、扶養者の在留資格、家族関係、扶養能力などを確認する

ご自身が条件を満たせるか、事前に確認しておきましょう。ご自身が主張するだけではなく、条件を満たしていることの客観的な証明が必要になりますので、この点にご注意ください。証明が十分でなければ、許可が下りない場合もあります。

また、申請時に虚偽の内容を記載したり、審査に必要な重要事項を隠したりすると、不許可や、許可後の在留資格取消しなどにつながる場合があります。ご心配な場合は、事実関係を整理したうえで行政書士にご相談されることをお勧めします。

3. 滞在期間を考える

在留資格によって、一度に認められる在留期間が異なります。主な例は次のとおりです。

  • 「高度専門職1号」は5年

  • 「高度専門職2号」は無期限

  • 「技術・人文知識・国際業務」は最長5年

  • 「留学」は最長4年3か月

  • 「家族滞在」は最長5年

ただし、在留資格や在留期間を、希望する滞在の長さだけで自由に選べるわけではありません。活動内容や申請人の状況などを踏まえて審査され、認められる期間が決まります。

引き続き同じ活動を行うために滞在が必要な場合は、在留期間が満了する前に、在留期間更新許可申請を行う必要があります。また、就職などにより活動内容が変わる場合は、在留資格変更許可申請が必要になることがあります。

申請には書類の準備や審査の時間も必要ですので、余裕を持って手続きを進めましょう。更新申請については、別のコラムでご説明します。

4. 申請に必要な基本書類

在留資格の申請では、申請する資格と手続きの種類によって、必要な書類が異なります。

海外から日本に来る場合の「在留資格認定証明書交付申請」、日本にいる方が活動内容を変える場合の「在留資格変更許可申請」、引き続き在留する場合の「在留期間更新許可申請」では、使用する申請書も異なります。

基本となる書類・資料の例は、次のとおりです。

  1. 手続きに応じた申請書
    出入国在留管理庁のウェブサイトから、申請する在留資格と手続きに合った様式を確認できます。

  2. 写真
    原則として縦4cm×横3cm、申請前3か月以内に撮影したものを使用します。年齢や手続きによって提出が不要な場合もありますので、個別の案内を確認しましょう。

  3. パスポート・在留カードに関する資料
    手続きによって、原本の提示や写しの提出など、取扱いが異なります。

  4. 活動内容や身分関係を証明する書類

  • 仕事の場合:雇用契約書、業務内容の説明資料、学歴・職歴を証明する書類、会社の登記事項証明書など

  • 勉強の場合:入学許可書、在学証明書、学費や生活費の支弁能力を示す資料など

  • 家族の場合:戸籍謄本、結婚証明書、出生証明書、扶養者の収入を示す資料など

  • 在留資格や申請内容に応じた追加書類
    身元保証書、納税に関する証明書、理由書などが必要になる場合があります。ただし、身元保証書は、すべての在留資格の申請に共通して必要な書類ではありません。

必要書類は、申請する方や受入れ機関の状況によっても変わります。出入国在留管理庁の最新の案内を確認し、分からない点があれば行政書士にご相談いただくことをお勧めします。

5. 海外から来日する場合の申請から入国までの流れ

ここでは、海外にいる方が就労・留学・家族との同居などを目的として来日する場合の、一般的な流れをお伝えします。

日本国内で行う在留資格の変更や在留期間の更新とは、手続きが異なります。また、申請内容によって必要な書類や審査期間は変わりますので、期間はあくまでも目安としてください。

  1. 申請書類を準備する
    日本で行う活動や家族関係に応じて、必要な書類を揃えます。

  2. 在留資格認定証明書の交付を申請する
    日本の受入れ機関や親族など、申請できる立場の方が、管轄の地方出入国在留管理官署に申請します。所定の条件を満たす場合は、オンライン申請も利用できます。

  3. 審査を受ける
    在留資格認定証明書交付申請の標準処理期間は1~3か月ですが、申請内容や混雑状況、追加資料の提出などにより、それ以上かかる場合があります。

  4. 審査結果を確認する
    交付が認められた場合、在留資格認定証明書が交付されます。すべての申請で交付されるわけではありません。

  5. ビザ(査証)を申請する
    原則として、申請人が居住する国・地域を管轄する日本大使館・総領事館などで、在留資格認定証明書を使用してビザを申請します。

  6. 来日し、上陸審査を受ける
    ビザを取得した後、日本の空港などで上陸審査を受けます。上陸が許可されると、在留資格と在留期間が決まります。在留資格認定証明書やビザを取得していても、上陸が必ず認められるわけではありません。

来日後も、認められた在留資格の活動範囲や在留期間を守ることが大切です。

6. まとめ

在留資格は、日本での活動内容や身分・地位に応じて、適したものが異なります。日本で何をするのか、家族関係や学歴・職歴などがどのような状況なのかを明確にし、条件に合った在留資格を選ぶことが大切です。

また、必要な申請書類や手続きは、海外から来日するのか、日本国内で在留資格を変更するのか、在留期間を更新するのかによっても異なります。

必要な申請書類を準備するといっても、何をどこまでそろえていつまでに提出するのかわからない方が多いと思いますし、申請手続きは複雑で時間がかかることもありますので、分からないことがあれば、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。皆さんの日本での生活がスムーズに始められるよう、全力でサポートいたします。

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