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2026/4/16

中国人と結婚するときの手続き〜婚姻登記と両国での届出の進め方〜

Getting Married in Japan: A Guide for Chinese-Japanese Couples(日中国際結婚手続き)

皆さん、こんにちは。未来扶桑行政書士事務所 行政書士の樋口裕昭です。

日本人と中国人の婚姻は、国際結婚の中で件数が最も多い組み合わせのひとつです。日中間には正式な外交関係があり、大使館・領事館を通じた手続きが可能ですが、中国独自の戸籍制度(户籍制度=フーコー制度)や、2022年の法改正による書類の変更など、他の国との婚姻とは異なる注意点があります。

このコラムでは、中国人との婚姻手続きの全体像を、どちらの国で先に届け出るかという観点を中心に解説します。

中国の婚姻制度の基本

中国では婚姻は民法典(婚姻家庭編)に基づいて規律されており、婚姻可能年齢は男性22歳以上、女性20歳以上と定められています。これは日本の18歳以上という要件より高く、日中カップルの婚姻を検討する際には双方の年齢要件を確認しておく必要があります。

中国の婚姻は婚姻登記処(婚姻登記処)への届出によって成立します。婚姻登記処は中国人パートナーの常住居民戸口簿(户口本=戸籍簿)所在地を管轄する民政局が指定した機関です。婚姻登記が完了すると結婚証(结婚证)が発行され、これが中国における正式な婚姻証明書となります。

2022年の法改正による書類の変更

中国人との婚姻手続きを理解するうえで必ず押さえておきたい重要な変更点があります。2022年10月に中国の法律が改正され、従来使用されていた婚姻要件具備証明書が廃止され、代わりに無配偶声明書(无配偶声明书)の公証書が使用されるようになりました。

無配偶声明書とは、婚姻に法的障害がなく独身であることを宣言する書類で、中国の公証処(公証機関)が発行する公証書の形式で取得します。日本在住の中国人の場合は、在日中国大使館または総領事館で手続きを行うことが一般的です。ただし市区町村によっては依然として大使館・領事館発行の証明書の提出を求める場合もあるため、事前に届出先の窓口に確認することをお勧めします。

日本で先に婚姻届を出す場合

中国人パートナーがすでに日本に在住している場合は、日本で先に婚姻届を提出する方法が効率的です。

必要な書類の準備

日本で先に届け出る場合、中国人パートナーは無配偶声明書の公証書(无配偶声明书公证书)を取得する必要があります。取得先は住所地を管轄する在日中国大使館または総領事館で、中国人本人が窓口に出頭して手続きを行います。代理申請は認められていないため、本人が直接窓口に赴く必要があります。

婚姻届の提出に必要な書類

日本で先に届け出る場合、一般的に以下の書類が必要です。

  • 婚姻届(市区町村窓口で取得)

  • 成人2名の証人の署名

  • 中国人パートナーの無配偶声明書の公証書(日本語訳添付)

  • 中国人パートナーのパスポート(中华人民共和国护照)

  • 中国人パートナーの在留カード(日本在住の場合)

  • 日本人の戸籍謄本(本籍地以外で届け出る場合)

婚姻届が受理されると、日本人の戸籍に中国人配偶者の情報が記載されます。

中国側への報告手続き

日本国内で先に婚姻手続きをした場合、中国国内においても有効な婚姻と認められ、中国国内で改めて婚姻登記または承認手続きを行う必要はありません。ただし、中国人の戸籍簿(居民戸口簿・居民户口本)の婚姻状況欄を「既婚」に変更する手続きが必要です。

この手続きのためには、婚姻届を提出した市区町村から婚姻受理証明書を取得し、外務省および在日中国大使館・総領事館でそれぞれ認証を受けたうえで、中国人パートナーの戸籍所在地の公安局派出処に提出します。提出の際には日本語から中国語への翻訳文も求められる場合があります。

中国で先に婚姻手続きをする場合

中国人パートナーがまだ中国にいる場合や、中国側のご家族との関係から中国で先に挙式・手続きをしたい場合は、中国で先に婚姻登記を行う方法があります。

日本人の婚姻要件具備証明書の取得と認証

中国で先に婚姻登記を行う場合、日本人側は婚姻要件具備証明書(独身証明)を取得する必要があります。取得先は日本の法務局・地方法務局、または中国国内の日本大使館・総領事館です。

法務局で発行した婚姻要件具備証明書は、外務省でアポスティーユ認証を受け、さらに在日中国大使館での認証が必要です。一方、中国国内の日本大使館・総領事館で発行した場合はこれらの認証手続きが不要になることがありますが、事前に婚姻登記処に確認しておくことが大切です。

中国での婚姻登記

中国人パートナーの戸籍所在地を管轄する民政局婚姻登記処に、両名揃って必要書類を持参し婚姻の申請を行います。手続きが受理されると、その場で双方に結婚証(结婚证)が発行されます。

婚姻登記処への提出書類は、中国人パートナーの戸籍所在地を管轄する日本国大使館または日本国総領事館が発行した婚姻要件具備証明書を提出する必要があります。管轄外の大使館・総領事館発行の書類が受理されるかどうかは、婚姻登記処に事前に確認してください。

日本への報告的届出

中国で婚姻が成立した後は、日本の市区町村または在外公館に報告的届出を行います。届出期限は婚姻成立の日から3か月以内です。報告的届出に必要な書類として、一般的に以下のものが求められます。

  • 婚姻届(報告的届出用)

  • 中国で発行された結婚証(结婚证)の原本

  • 結婚証の日本語訳

  • 日本人のパスポートまたは戸籍謄本

どちらで先に手続きするかの選び方

日本で先に手続きする方が適しているケースとしては、中国人パートナーがすでに就労ビザや留学ビザなどで日本に在住している場合が挙げられます。中国への渡航が不要で、在日中国大使館・総領事館での書類取得から婚姻届の提出まで日本国内で完結できます。

中国で先に手続きする方が適しているケースとしては、中国人パートナーがまだ中国にいる場合や、中国側のご家族と先に婚姻の手続きを済ませたい場合です。ただし中国への婚姻届は日本国内の中国大使館・総領事館では受理されないため、必ず中国国内において手続きを行う必要があります。両名が中国に渡航する必要があるため、スケジュール調整が求められます。

中国人配偶者の在留資格について

中国人パートナーがすでに日本に在住している場合、婚姻届受理後に在留資格を「日本人の配偶者等(Spouse of Japanese National)」に変更するかどうかを検討する必要があります。婚姻の事実があるだけでは在留資格は自動的に変わらないため、変更を希望する場合は出入国在留管理局(Immigration Services Agency of Japan=入管庁)への在留資格変更許可申請が必要です。

中国人パートナーがまだ中国にいる場合は、在留資格認定証明書(Certificate of Eligibility)の交付申請を日本側で行い、認定証明書を中国に送付して在中国日本大使館または総領事館でビザの発給を受けて来日する流れになります。

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まとめ

中国人との婚姻手続きは、2022年の法改正による書類変更、中国独自の戸籍制度への対応、両国での認証手続きなど、確認すべき事項が多岐にわたります。特に無配偶声明書の公証書という比較的新しい書類については、届出先の市区町村窓口によって取り扱いが異なる場合があるため、事前確認が欠かせません。

婚姻届の提出前の段階から行政書士などの専門家に相談しておくことで、必要書類の種類・取得先・認証のルートを事前に整理し、手続きをスムーズに進めることができます。


今回のコラムはいかがでしたか?「自分の場合はどちらの国で先に手続きすればいい?」「無配偶声明書はどこで取得するの?」といったご質問や、日中間の婚姻手続きでお困りのことがあれば、ぜひお気軽にお問合せフォームからお聞かせください。皆さんからのご意見が、今後のコラムのテーマ選びにも役立っています。


For readers in China: This article explains marriage registration procedures between Chinese and Japanese nationals(中日国际婚姻手续说明). If you have questions about visa applications or marriage procedures in Japan, please feel free to contact us via the inquiry form on our website.

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